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話している途中に、
少し沈黙が生まれることがあります。
何も言っていない時間です。
けれど、
その沈黙の中で、
相手の言葉が少しずつ入ってくることがあります。
すぐに返事をすれば、
会話は早く進みます。
けれど、
少し間があることで、
言葉の重さが変わることがあります。
家の中でも、
職場でも、
同じようなことがあります。
すぐに言い返さなかった時間。
誰かが黙って湯のみを置いた時間。
返事の前に、
ふっと息をついた時間。
そういう小さな間が、
場を壊さずに済ませていることがあります。
間という言葉は、
ただの空白のように聞こえます。
けれど、
本当に空白だけなのでしょうか。
言葉と言葉のあいだに、
人は考えます。
怒りを少し冷まします。
相手の顔を見ます。
自分の言葉を選び直します。
この感じは、
自分だけのものなのでしょうか。
昔の人なら、
間を、
何もない時間として見たのでしょうか。
それとも、
人と人が同じ場にいるための、
大切な余地として受け止めていたのでしょうか。
分かりません。
ただ、
間があるから、
言葉は強すぎずに届くことがあります。
何も言っていない時間に、
かえって伝わるものもあります。
そう思うと、
言葉のあいだの沈黙が、
ほんの少しだけ大切に見えてきます。
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