忘れたくないものを一つだけ置く

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何か大切なことに触れるとき、
全部を一度に分かろうとして、
かえって何も残らないことがあります。

言葉は読んだ。
説明も分かった。
でも、あとで思い返すと、
何を受け取ったのか分からない。

そういうことがあります。

暮らしの中でも、
似たようなことがあります。

人の話を聞いているのに、
本当に聞いていたのか分からない。

大事な場面にいたはずなのに、
あとから何も思い出せない。

目の前を通り過ぎるものが多すぎると、
心に残るものは少なくなります。

だからこそ、
一つだけ意識しておくことが、
必要になるのかもしれません。

今日、自分は何を受け取ろうとしているのか。

何だけは忘れたくないのか。

どこに少しだけ立ち止まりたいのか。

全部を急いで分かる必要はありません。

ただ、
そのうちの一つを、
心のどこかに置いておく。

この感じは、
自分だけのものなのでしょうか。

昔の人なら、
大切なことに触れるとき、
何を心に置いていたのでしょうか。

分かりません。

ただ、
忘れたくないものを一つだけ置いてみると、
同じ言葉も、
少し違う重さを持って近づいてくることがあります。

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